クック諸島ラロトンガ、旅とダイビング情報
みなさまの滞在記
クック諸島に旅行された方、また、ラロトンガにてダイビングをされた方の、投稿記事です。

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●神戸のマチコさんからの投稿です。2003年4月、滞在期間2週間。

クックアイランドは、ほんとうにすばらしかったです。楽園、パラダイス、という言葉がぴったりのところでした。空はひたすら青く、海はびっくりするくらい澄み、植物はあざやかな緑、人はあたたかくフレンドリー。すべてのものの輪郭がくっきりはっきりでした。ほとんど観光客らしいことはしていないのですが、ものすごく満喫しました。日本人観光客らしからぬ「何もしない休日」です。

◆クックの海
宿のすぐ前が白砂のビーチで、水着でてくてく歩いて行って、ほぼ毎日シュノーケリングしてました。ほんの浅瀬なのに、魚がうようよ、ヘンな生き物もそこかしこにいました。チョウチョウウオの一種やエビっぽいもの、クレヨンの落書きみたいな青色のヒトデとか。一回だけダイビングしましたが、そんな大層なことする必要なかったです。
海に入らずにただぼーっと眺めているだけでも、なごむなごむ。何もせずに海を1時間眺めている心なんて、日本にいるときは持てなかったのに。
ふしぎなんですが、海に入っても全然べたべたしないんですよ。海から上がって、そのままシャワーを浴びることを忘れるくらいにさらさらしてるんです。日本の海のべたべたは、たとえ沖縄の離島でもヘンなものが混じってるってことなんでしょうか。なんなんでしょ。

◆クックの島民
海以外では、スクーターを借りていたので、それに乗ってあちこちうろつきまわりました。ただ走っているだけで、美しい景色に心の澱がとけて行きます。すれ違う人々とは必ず挨拶を交わしますし、たとえ言葉を交わさなくても目が合えばにっこり微笑みあいます。野良犬や番犬が多く、あちこちで吠えられておそろしい思いをしました。
なんとなく入っていった路地の先に民家があり、そこの家の女の子が家や周りのブッシュを案内してくれ、土着の人々の普通の生活を垣間見ることができました。クックでは今のところは貧富の差がそれほどないので、治安も良く、東南アジアのようにボラれたり強奪されたりする心配をせずにすみ、そういう点でも非常にリラックスすることができました。が、その女の子のうちにはパソコンがないようで、メールアドレスを交換しようと言ったら悲しそうな顔をされてしまいました。電子手帳をものめずらしそうに眺める子供たち。ここのお母さんはリゾートホテルの従業員をしていて、「いま、日本人(かどうかはあやしい)の双子がうちのホテルに泊まっているけど、知ってるか?」と尋ねられました。知ってるわけない。日本人は1億2千5百万人もいるんですよ、お母さん。あの島ではみんな知り合いみたいなので、無理もないことかもしれませんが。

◆クックの夜空
着いた日はまだ半月で、空には普通に天の川が見えました。沖縄に行く船の中で見て以来の天の川です。オリオン座も見えたのですが、星の数が多すぎて始めはよくわかりませんでした。宿のテラスでひとり、一時間くらい星空を見上げていました。日本ではこんなことありえないです。だって、空に星なんてほとんど見えませんからね。それに、海と同様、星空を1時間見上げる心なんて日本じゃ持てません。月も日本で見るより格段に明るく感じました。満月がまぶしいと思ったのは初めてです。

◆クックの夕景
ブラックロックという夕日スポットから海を見ると、水平線が視界いっぱいに広がっていて、その昔、人々が「地球はお盆のような形をしている」と考えたということがとてもよく理解できました。星が天から吊り下げられている、と考えたことも。あの島にいると、大昔の人の気持ちがわかるような気がします。

◆クックの食べ物
ブッシュの中には、トロピカルフルーツの樹が自生していて、誰のものでもないというので勝手にもぎって食べてました。バナナもあちこちに生えているし、ココナッツは勝手に落ちてくるし、海には魚がいるし、あの島にいれば飢えることはありません。残念ながら、郷土料理を食べる機会はありませんでしたが、ハンバーガーやフィッシュ&チップス、レストランの料理、どれもなかなかのお味でした。
実は、一度おなかを壊しました。原因は、水道水でもトロピカルフルーツのもぎり食いでもなく、おそらく友人宅の冷蔵庫に入っていた腐った林檎ジュースです。味は普通だったし、にごっていたので「混濁タイプだー!」と喜んで飲んだのですが。新しいものを見せてもらったら、透明でした。そらあきません。水が体を素通りするほどでしたが、一日苦しんだだけで、すっかり治して帰ることができました。クックの食べ物は安全です。ご安心を。

◆クックの街
あの国では、4時になるとほとんどの店がクローズしてしまいます。買い物をするほうとしては困るのですが、みんなアフター5ならぬアフター4をほんとうに心待ちにしており、残業なんて概念はどこにも存在しないようです。中でも金曜の夜はみんな夜遅くまで飲み歩き、バーはどこもすごい賑わいでした。4時から夜中まで、よく考えたら12時間くらい飲みつづける人もいるようです。日本のように年齢で行く店が別れるようなこともなく、老い(?)も若きもひとつ所に集い、多少の住み分けはあるようですが、旅行者も現地人も移民も入り混じってのフライデービッグナイトが繰り広げられます。気が付けば、わたしも3軒ほどまわっていました。どこにいっても、知らない人が必ず声をかけてきます(単なるナンパ?)。
そうそう、彼らは日本人(アジア人?)とみると、自分の知っている数少ない片言の日本語を披露したがります。片言というか、一言ですね。「コニチワ」「アリガト」。なんかピンポイントでヘンな言葉を覚えてる人もいました。観光地ではよくあることですが、あんな遠い島、これまで名前すら知らなかった所に住む人たちが日本語を知ってるなんて、そして、それをあんなにうれしそうに披露してくれるなんて、ふしぎな感じでした。

◆クックの社会
それにしても、移民が多かったです。何度か旅行で訪れて、気に入って移住してくるみたいです。その気持ち、わかるナア。しかし、住むとなるとなかなか難しい問題もあるようで、関係はすでに破綻してしまっているというのに離婚せずに配偶者ビザで居ついている人がいたり(でも働いてる)、ワーキングビザがうまくとれずに一旦国外へ出なければならなくなったりと、ままならぬようです。まだまだ若い国なので法もしっかり整備されておらず、また、政治家たちが私腹を肥やしていたりするそうです。楽園の裏の顔。

まあそんなこともありますが、あの島では基本的にはすべてのことがとてもシンプルです。生きるとは単純なことなんだな、と感じられます。日本の、とくに都会の生活はシンプルからは程遠いところにあります。そりゃあストレスも溜まるってもんです。あそこの人達だってもちろんそれぞれいろんな悩みを抱えてはいますが、それでも笑顔が絶えません。Simple is best.行ってよかったとつくづく思うわけです。

◆クックの粋なお別れ
最後の夜、おうちの隣のバーに行きました。出発のご挨拶です。平日なのに珍しくお客さんがたくさんいました。隣合わせたのはドイツ人アーティスト(どんなアートなのかはわかりませんでした)の女性。前に見たときと同じようにいい匂いのする花冠を付けていました。明日の朝ここを発つんだけど、もっといたいよー、というと、その花冠を私にくれて、こういいました。「もしここに帰ってきたいのなら、そう願いを込めて、それを海に投げ入れなさい。そうすればきっとここに帰ってこられるから。」美しい話です。
翌朝、といってもまだ真夜中でしたが、飛行場に行く前に満月に照らされた浜に行き、言われた通り花を海に投げました。だから、きっとまたあの島に行けると思います。ていうか、行くし!

◆クックから帰って
まだまだ日本ではちょーマイナーなクックですが、メジャーになって日本人がじゃんじゃん訪れるようになる前に、ぜひ一度行ってみて下さい!

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